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TSINGTAO 1903 万象ビールレストラン

 

日本で中国のビールといえば「チンタオ」ですが、本場・中国ではどうなんでしょう?雪花(シュエファ)、燕京(イエンジン)など、様々なブランドがありますが、やっぱり中国でもチンタオは有名。なんせ、レストランで「チンタオ」と言えば、ちゃんとビールが出てきますから!

 

冗談はさておき、青島とビールは深いつながりがあります。なんせ中国で初めてビールが製造されたのは、ここ青島。1903年にドイツ人投資家が「日耳曼啤酒公司青島股份公司(ゲルマンビール株式会社)」を設立したのが最初です。この時、中国にはビールがありませんでしたから、最初はビールのドイツ語である「BIER」の発音から「啤酒(ピージョウ)」と称されました。その発音から、現在、中国語でビールを表す「啤酒(ピージョウ)」という言葉が生まれました。実は、この「啤」の字、当時の青島の人が作った言葉だと言われています。

 

日耳曼啤酒公司青島股份公司(ゲルマンビール株式会社)

 

このように青島とビールは切っても切れない関係。今でも青島では中国最大のビールフェスタが開かれていますし、町中いたるところで「青島啤酒」の看板やのぼりを目にします。そこで、今回は本場・青島での青島ビールの楽しみ方をNanacoがレクチャーしましょう!

 

 

青島で、青島ビールを楽しむなら、かつてはビール博物館が定番でした。でも、美味しいご飯は一緒に味わえないし、そもそも博物館だから、雰囲気でないし………。ということでNanacoが勧めるのは、新市街中心部にある巨大ショッピングセンター「Mixc(万象城)」にある「TSINGTAO1903」です。

 

「TSINGTAO1903」は、青島ビール直営のビアバー。蒸留機をモチーフにしたモダンなインテリアが配されたオシャレな店内で、ゆったりと本場のビールと、ビールにぴったりの料理を堪能することができます。

 

 

青島ビールと一口にいっても、大きく分けて4種類のビールが楽しめます。初めて本場の青島ビールを味わうという人なら、全てのビールを楽しめる「ワン・バイ・ワン」を注文しましょう。

 

 

ちなみに「ワン・バイ・ワン」を注文すると、手前から純生、原浆、IPA、スタウトと味の濃さ順に並べて提供されます。したがって純生から順番に飲んでいくのがオススメ。IPAあたりからは料理を味わいながら、口に運びましょう。

 

 

スタンダードな一品ですが、青島の生といえば、日本ではレアですけどね。高温殺菌する代わりに、マイクロフィルターを使って濾過をし、酵母を除去しています。酵母を除去することで発酵を止めることができるわけなんですね。日本で売られている青島ビールに比べると濃厚ながらもスッキリとした、いかにもラガーらしい味わい。やっぱり最初の一口はラガーに限ります。

 

 

青島ではよくこの文字を見かけますが、いわゆる濾過処理をしていないビール。発酵が進んでしまいますので、1日たっただけで味が悪くなってしまうため、青島以外では出回らないと言われているビールです。濃いかと思いきや、それほど濃くはなく、むしろまろやかな味わい。フルーティーさも感じられ、ドイツのヴァイツェンビール(白ビール)を飲んでいるかのような味わい。青島でしか味わえない味をぜひ堪能しよう。

 

IPAとはインディア・ペール・エールのこと。もともとイギリスのビール会社がインドへの輸出向けに作ったペールエールで、会場輸送中に痛まないよう、防腐剤代わりにホップを大量に投入したものだと言われています。ホップはいわゆる苦味成分のことで、IPAを飲むとガツンと苦味を感じるとともに、ホップ独特のフルーティーさも堪能できます。中国を代表する本格ピルスナーメーカーである青島だけに上層発酵ビールであるエールを作っているのは意外な気がしますが、実はローカルの人は、このIPAが一番好きなんだかとか。

 

麦芽(黒くなるまでローストした大麦)を原料にしたビールです。コーヒーのような苦味が口の中に広がるとともに、ドスンとお腹に落ちるような感覚があります。いわゆるワインでいうフルボディのようなビールでしょうか。慣れてくるとナッツやチョコレートのような香りを堪能できるようになり、癖になります。スタウトというとアイルランドのギネスが有名ですが、青島の黒啤もなかなかのワイルドさ。空きっ腹に飲むのはやめましょう。

さて、ビールだけ味わうなら博物館でもいいのですが、ここはオシャレなレストランバー。ミシュラン三つ星を獲得したフランス人シェフ、コランタン・デルクロアが考案した色鮮やかなメニューをぜひ堪能しましょう。

 

 

 

同店の看板メニューです。69℃で温度制御された肉にスタウトを加え、低温でなんと72時間加熱。とろっとろのビーフリブの完成です。料理を最初に見ると、巨大な肉塊という感じですが、フォークを入れてみてびっくり。骨もかんたんに取れます。甘みとともに苦味も堪能でき、まさにビールにぴったりの料理です。

 

 

 

ポークカツレツとソーセージ盛り合わせ、バイエルン焼豚肉の3種類の人気商品が味わえるプレートです。お友達とシェアして食べるのにぴったりのボリュームです。

 

 

ちなみに、その昔、青島の人はビールをビニール袋に入れてもらって、家に帰って飲むというのが定番でしたが、ビニールバックに入ったビールをお土産として購入することも可能。とはいえ、同店オリジナルのバックはロゴ入りのかわいいデザイン。お気に入りの味を見つけて、ぜひ家でも味わいたい。ほか、贈答用のギフトボックスやコップのセット、ぬいぐるみなど、様々なグッズも品揃え。ぜひ、一度、本場青島でビールをとことん堪能しよう!