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1,000万年に1度? “恋人たちの記念日”迫る!

 

5月も間もなく後半に突入です。季節は“晩春”から“初夏”へ。松山千春の人気曲に「恋人達の季節」というものがありしたが、カップルにとっては正しく心がときめくシーズンが到来したといえそうです。というのも、中国では1,000万年に一度と言われる“恋人たちの記念日”が目前に迫っているのです

語呂合わせは日本人の十八番

 

 

本命のテーマに入る前に、日本人が十八番(おはこ)としている数字の語呂合わせの話しをしておきたいと思います

 

「ひとよひとよにひとみごろ」(2の平方根)「身一つ世一つ生くに無意味」(円周率n)「一夜に虚しく江戸幕府大政奉還)……といったように、日本人は無意味な数字の羅列であっても、語呂合わせで記憶するのが得意です。数学の公式から年号まで、歳を重ねても脳裏に刻まれているという方は少なくないでしょう。

 

そんなことが背景にあるのか、日付の語呂合わせから、さまざまな記念日が設けられているのも日本ならではのことかも知れません。例を挙げたら切りがありませんが、カップルにまつわる語呂合わせにしぼってピックアップすると、あるはあるは……。

年中あるカップルにまつわる記念日

 

たとえば、こんな具合です。

 

 

●愛妻の日(1月31日)

(※)「1」をアルファベットの「I(アイ)」に、「31」を「サ・イ」と読む語呂合わせ

 

●よい夫婦の日(4月22日)

●至福の日(4月29日)

●恋文の日(5月23日)

●幸福の日(5月29日)

●仲良し夫婦の日(7月22日)

●ハグの日(8月9日)

●ハートの日(8月10日)

●縁結びの日(11月5日)

いい夫婦の日(11月11日)

[参照:日付の語呂合わせ『記念日一覧』等])

 

臨機応変に一つの数字を異なる読み方で発音することで、語呂合わせのパターンがいくつもできるのは日本語の特長といってよいでしょう。もっとも、使い方によってはオヤジさんギャクの延長と受け止められるリスクもはらんでいるかも知れませんので、商業目的で新たに記念日を設定する際は配慮が必要かも知れません。

5月23日はいわくつき

 

 

そんな語呂合わせからできた“記念日”として直近にあるのは5月23日でしょうか。「5=こい 2=ぶ 3=み」で恋文(ラブレター)の日というのが由来だそうです。浅田次郎原作の映画『ラブ・レター』(中山美穂が主演した『Love Letter』とは別物)も、この日を公開日として選んだそうです

 

ちなみに、5月23日は何かといわくつきで、語呂合わせとは関係ありませんが、「キスの日」だとも言われています。戦後間もない1946年のこの日、「日本映画史上最初の接吻映画」と騒がれた『はたちの青春』が公開されたからだそうです。

「ネット・バレンタインデー」

 

 

さて、長い助走を経て、ようやく本題に入ってきましょう。中国で“恋人たちの記念日”とされているものには、バレンタインデーやクリスマス以外にも、伝統行事である「七夕」があります。また、一般化してはいないと思われますが、日本から入ってきた「ホワイトデー」を意識する若者もいるようです。

 

そして、もう一つ重要な“記念日”がありました。それが5月20日です。この日は「ネット・バレンタインデー」(网络情人节)と呼ばれ、この日が近づくと、ネットショップ等では、バレンタインデーのときと同じく、カップルの女性向けギフトを買い求めるお客さんが増加するのだそうです。

語呂合わせとしては牽強!?

 

 

では、どうして5月20日が“ネット・バレンタインデー”になったのでしょうかそれは520が「我愛你(Wo Ai Ni)」を意味する数字だからそうです。ちなみに、2020年5月20日は「爱你爱你我爱你」という意味になり、まさに「1000万年に1度」の愛の告白に相当するするというわけです。

 

とはいえ、外国人にとっては、たとえ中国語学習歴があっても「我愛你」を「我=5」「愛=2」「你=0」と買い得するのは語呂合わせとして牽強ではないかという印象を受けます。この点については、とくに北方人(長江以北の中国人)にとっては同じような見解を持つと見えて、むしろ「你=1」という関係のほうがしっくりするという傾向もあるようです。

 

その妥協を図ったからかも知れませんが、5月20日だけでなく、5月21日も“ネット・バレンタインデー”と設定されているのが今日の情況です。「520」が“我爱你”に対して、「521」が“我愿意”。5月20日に告白する日(表白日)で、21日は甘える日(撒娇日)という役割分担がされているのだそうです。

起源は22年前のヒット曲

 

 

なお、「520」の起源を追い求めていくと1990年代まで遡るようです。台灣の人気歌手、範暁萱(ファン・シャオシュアン、メイヴィス・ファン)が1998年に発表したヒット曲「数字恋愛」がいまでも注目の的になっているのです

 

当時、中国本土ではまだ携帯電話は1Gの時代でしたでしょうか。通信手段としてはポケットベルがまだ健在でした。通信キャリアが定めた数字コードのほかに、ユーザーも数字を通して意思を伝えようとするさまざまな工夫を行っていたのでしょう。

 

「数字恋愛」の歌詞では、ざっと次の数字が出てきます。

3 1 5 5 5 3 0

5 2 0 

0 0 0 

7 7 8 8 2 5 0

5 7 0

7 4 4 

...

これらが何を意味するか、興味がある方はぜひネットでチェックしてみてはいかがでしょうか。

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