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広東省で豪雨が直撃  浸水で多数のEVが廃棄処分に

 

大雨集中期“龍舟水”に突入した中国・広東省、このほど土砂崩れや浸水したトンネル内に車が閉じ込められ死亡事故が発生するなど深刻な被害がもたらされました。“竜舟水”(龍舟水)とは、華南地区で生じる自然現象のひとつで、端午節前後に降り注ぐ大雨を指し、反陽水または同行水、竜降水、発竜水、端午水といった呼称もあります。

 

多数の車両が水没

 

 

今回、竜舟水の被害を最も大きく受けたのが広州市と東莞市で、特に広州市は21日夜の豪雨で、住宅や街中の地下駐車場などが大量浸水しました。魚が道路を泳ぐなどの衝撃的な光景を写した画像がネットで拡散されている一方、情報サイト「ShenzhenFan」によると、5月25から26日にかけて再度、大雨の被害を蒙る恐れがあると警告が発令されていることが紹介されています

 

 

EVの多くが廃棄処分!?

 

 

今回の豪雨で浸水、冠水した自動車は数多にのぼるなか、被害の補償をめぐって電気自動車(EV)が抱える問題点について「環球Tech」等の情報サイトが指摘しています。自動車が一度水没してしまうと、外見上は損傷がないように見えても、電気系統などが壊れ、修理ができないために全損扱いになるケースがあることは燃料車も同様です。電気自動車の場合はそれがより顕著で、多くの状況で保険公司が廃棄処分の処理をしていることを同サイトは伝えています。

 

全損扱いとされてしまうのは、バッテリーの交換コストが高くつくためで、交換費用が自動車の購入費の50%以上、場合によっては自動車の価格より割高になるケースさえ報告されています(「全国エネルギー情報プラットフォーム(能源信息平台」19年9月5日付記事)。電気自動車は伝統的な燃料車と比べて水害に対して脆弱で、テスラを例にとっても、浸水、冠水した車両は最終的に廃棄処分の扱いとなっています。

 

続く竜舟水の襲撃に備えて

 

 

季節の変わり目にあり、今後も集中豪雨やゲリラ豪雨を起因とする被害がもたらされることが危惧されています。地震や噴火による津波で車が浸水した場合、車両保険の補償対象外となるのが通常ですが、大雨による浸水、冠水については加入した保険が対応しているケースかどうか確認が必要です。余力があれば浸水、冠水被害をフォローした保険を購入するなど見直しをしたいところです。

[参照:環球Tech 2020-05-25 等]