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[新型肺炎]日本が行った支援活動に対するネットの反応

 

新型コロナウィルスによる肺炎(NCP)対策の支援を目的として、日本政府や自治体、企業がさまざまなアクションを行っています。中国のネットでは、各支援活動に対して、さまざまな反応コメントが寄せられています。すっかりおなじみとなった「山川異域、風月同天」にまつわる話題に加え、企業が行った支援活動の事例として、“ローソン大連”の取り組みとその“反応”をご紹介しましょう。

感謝コメントから始まった“反応”の連鎖

 

 

日本が官民挙げて行った支援活動に対して、中国外交部の報道官が感謝コメントを表明したことが日本のネットで大きな関心を呼びました。

 

外交部は、Twitterでも感謝のメッセージを日本語でツィートしていますが、日本のネットユーザーによるリツイート内容が、今度は中国のネットユーザーからも注目され、話題になっています。さしずめ“反応コメント”の連鎖現象といったところですが、主なものを拾ってみることにしましょう。

 

 

●「日中は一衣帯水の隣人同士。歴史を正視し、和をもって尊きとし、両国が友好関係であって初めて永久の繁栄が得られることでしょう」

 

●「もし日中が兄弟のように手を携えるなら、世界で――とくに経済面で――無敵だ! こうした相互協力の友好関係が長く続いてくれるように希望します」

 

●「遠くの親戚より近くの隣人。中国人はを受けたら、恩に報います。山川異域、風月同天」

 

●「こちらのネットの反応コメントを日本のネットユーザーにも見てもらおう。こうしたコメントを残す人はみな文化、修養、素養を備えているはずです! 入念に言葉を選びたいですね」

 

 

 

1300年前の漢詩が日中の絆に

 

 

中国のネットユーザーから好意的なコメントが相次ぐきっかけとなったのが、「山川異域、風月同天」という漢詩でした。

 

中国語資格試験を運営するHSK日本事務局が湖北省に支援物資を送る際に、ダンボールのラベルに記載したというこの漢詩は、日本、中国双方のメディアで注目を浴びました。時は遡ることl300年前。日本の長屋王が唐に送った1000着の袈裟(けさ)に刺繍されたこの言葉こそ、あの鑑真和上の心を動かし、日本への渡航を決意させたと言われています。

 

そういえば、日本を訪れる中国人観光客にとって、奈良は大阪、京都に次ぐ人気都市だとか。しかも、東大寺よりも唐招提寺への関心が高いというのですから、中国人の唐王朝、そして鑑真に対する思い入れの強さが察せられます。

 

ここでは詳しい解説は省きますが、話題になった漢詩を書き下し文付きでご案内しましょう。

 

ローソン大連が緊急医療チーム支援

 

 

新型コロナウィルスによる肺炎感染が最も深刻な武漢では、医療体制のてこ入れが喫緊の課題だとされています。こうしたなか、2月8日夜、大連からも急遽、500人から構成される緊急医療チームが現地へ派遣されることになりました。

 

医療チームが招集の通知を受け取って空港に集合するまでわずか4時間。多くのレストランや商店が閉店、もしくは営業時間の短縮が行われているなかで、おそらく彼らには空腹を満たす時間の余裕さえなかったのではないでしょうか。

 

そんな特殊事情に配慮したのでしょう。ローソン大連が行った大胆な支援活動がネットで話題になりました。同社スタッフは空港に出向き、武漢に旅立つ医師、看護師たちにパンやおにぎり等を無償で供給したのです。

 

「世界の工場」の稼働開始が延期になったことや、インバウンド需要の減少など、日本経済にとっては大きな痛手となる事態が続いています。それでも、逆境に屈することなく底力を発揮し、中国のネットでプレゼンスを高める日本企業が今後も出現していくことを期待したいと思います。