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GEEKLY | 「モバイク」にBye! 「美団バイク」はどんなカラー!?

「モバイク(Mobike=摩拜)消滅へ」――そんなおどろおどろしいキャッチの報道が目立っていますが、シェアリング自転車の命脈が尽きたわけではありません。今後、同サービスの「美団(Meituan)単車」への名称変更を明らかにした美団点評(Meituan Dianping)は、「美団」アプリがその唯一のゲートウェイになることも発表しています。ポータルアプリ間で繰り広げられる“ミニプログラム”競争とも相まって、看板サービスとしてのシェアリング自転車の位置づけは変わることがないでしょう。

 

数年前、中国にまつわるメイントピックスといったら微小粒子状物質PM2.5」に起因した大気汚染が相場でした。それがいつの間にか報道も控えめになっていると感じたことはありませんか。実際の数値にも改善が見られるとしたら、新エネルギー車と並んでシェアリング自転車の貢献が大だと言えるでしょう。

 

シェアリング自転車は、高速鉄道、モバイル決済、Eコマースと並んで中国「新四大発明」と呼ばれています。そもそも自転車は自前で所有していてもなかなか機動性が発揮できないケースが多々あります。混んだ地下鉄の車内に持ち込むのは気が引けるでしょうし、盗難に遭わない安全な駐輪場を探すのは難儀です。こうした“不便”を一気に解決した点で、シェアリング自転車は文字通り“革命的”だったといえるでしょう。

 

借りたい場所で借りて、返したい場所で返す――そんな便利なサービスをシンプルな方法で利用できるのは有り難いことです。Mobikeアプリをダウンロードして登録が完了したら、車体に付いているQRコードをスキャン。それだけで施錠が解かれ、乗車OKとなるのです。一方、返却するときは自転車を手動で施錠し、アプリの認証を確認すれば操作完了です。

 

 

そんなシェアリングサービスの潮流にすっかり取り残されてしまったのが、じつはNanacoが開発センターを置いている大連市なのです。郊外(旅順)は別として、市内で自転車の姿を見かけることはまずありません。自転車が流行らないのは坂道が多い地勢だからと言われますが真相は不明です。ただ謎なのは、自転車侵入禁止エリアとなっているのに、歩道に乗り上げた無断駐車の自動車が数知れないことです。

 

シェアリング自転車の市場はいま転換期にあります。巨額融資を取り付けた「哈啰単車(ハローバイク)」が中小都市から全土を包囲しようと攻勢を強めているのに対して、大手「ofo」については“破産報道”が相次いでいます。一方、かつて大都市の街中を埋め尽くしていたオレンジ、赤、緑、青、紫など色とりどりの自転車も、不良品の撤収や処分を経て、かなり目減りしているというのが実状ではないでしょうか。

 

 

そしてついに業界の草分けである最大手「モバイク」が「Meituanバイク(美団単車)」へと名称変更を予定していることが明らかにされました。「モバイク」を傘下に置く「美団点評」は、商品の共同購入サービスなどを運営し中国の“グループポン”と呼ばれていた「美団網」と、口コミ投稿サイトの「大衆点評」が15年に合併して誕生したガリバー企業です。幾多のサービスの中でも目玉はフードデリバリー。となると配達員はシェアリングバイクに乗ってオーダーの品を届けることになるのでしょうか?だぶついた自転車資産の有効利用という意味では有効でしょうが、これはちょっと現実から乖離した話しでしょうね。

 

今後、「美団バイク」のゲートウェイとなるのは「美団」アプリだけになります。となると、ミニプログラムをめぐる熾烈な競争のなかで、美団は独自なポジションを勝ち得ることにもなりそうです。ミニプログラムとはアプリ内からアクセスできるプログラムを指し、いわば「OS内OS」であり、機能そのものへのゲートウェイというべきものです。アプリの設定によってアイコンが散乱したり、メモリやバッテリーが消費されるのを嫌うユーザーが増えるなかで、ミニプログラムがいま熱いマーケットになっているのです。

アプリのバージョンはV8.3.1以上。あるいはWeChatのミニプログラムでご利用できます。

 

ブルートゥース接続に使われる電力はごくわずか。消耗量も小さく、より快適でスピーディーな「モバイク」体験を保証します。